根場地区は、昭和41年の台風24号の災害で壊滅的な被害を受け、生活基盤のすべてを失い、西湖対岸に集団移転し、民宿村として再出発した。根場地区は、西湖畔にあり美しい富士を背に盛んだった養蚕農家の茅葺き屋根が並んだ「日本の故郷」ともいうべき農村風景であった。

　平成15年に合併してできた富士河口湖町では、そんな日本の原風景である茅葺き屋根の集落を甦らせようと、「西湖いやしの里根場」創設事業に着手しました。
　平成18年（2006）７月15日に第一期オープンし、現在20棟の茅葺き集落となっています。このうちの一棟は2011年10月28日、西湖いやしの里根場旧渡辺家住宅主屋の名称で国の登録有形文化財に登録されています。旧渡辺家住宅は、昭和41年災害でも残された数少ない建物です。