島根半島の北西端,日御御碕の東に位置し、北は日本海に臨む。古代以来の良港として栄え、「出雲風土記」に出雲宇礼保浦とみえる。中世には杵築大社(出雲大社)領十二郷七浦の一つで、宇料・得龍などとも記す。中世日本海海運の成立と発展に伴って本格的に成立した港を宇料津、宇龍津などと称した。 湊は門前町杵築に近く、松江藩の登せ米の積出港、あるいは北国米、そのほかの消費物資の移入港として諸国廻船の出入りで賑わった。番所と制札場があり、重要な港であった。