街並みは、高山川と八坂川に挟まれた海蝕崖を持つ岬状台地に形成されている。この台地は、谷川によって南北に分かれ、北台、南台と呼ばれ、その先端に少し離れて島状の城山がそびえている。南北両台に武家屋敷、その間の谷あいに町人町があり、近世城下町を形成してきた。

　城下町が近世初期に形成されて以来、町割りはそのままで、旧城下の大半にわたって武家屋敷や町屋が伝統的町並みを残しながら今日に至っている。

　この台地や谷の地形的条件を巧みに活用した景観構成の素晴らしさは、他に類のないものである。