稗田は大和の環濠の典型例として有名です。詳しい形成過程は不明ですが、室町時代には現在の形になったと考えられています。環濠は東西260m、南北260mの規模で、北東側は七曲と呼ばれる特異な形をしています。 西側と南側は特に幅が広く作られ、幅が10mもあります。環濠の内側には住居が密集し、東西南北に大きな道が通り、そこからさらに細い道が延びています。道はT字形に交差したり、袋小路になっていて、遠くが見通せない防御に適した構造となっています。
環濠は整備されましたが、基本的な形は室町時代からほとんど変わらず、旧来の景観を残しながら現代生活の中に生きつづけています。