安芸城のあった土居は、安芸市の2キロメートルばかり北方にある。戦国時代には、安芸氏の居城となり、次に長曽我部氏の居城として、関ヶ原の合戦後は、山内氏の五家老の一人である五藤氏の支配となる。 土居が郭中として現在まで白壁の美しい武家屋敷を整然と残しているのは、一つには土佐藩独特の郷士制度が連綿として続いていたことによるのかもしれない。
土居郭中に櫓時計がある。明治30年、畠中源馬翁の製作したもので、以来、休むことなく時を告げている。