近世の伊丹は、酒造業の繁栄によって文物ともに発展した。伊丹郷町は城つきの町であった伊丹村から植松村までの15か村が一続きとなって村から町へと変わり町場ができたもので、酒造業とその関連産業(樽、樋職、菰屋、米踏みなど)で賑わった。 郷町の領主は、公家の近衛家で、寛文元(1661)年以降、明治に至るまで特権地となった。