江戸期は幕府領。 黒沢家は、代々江戸期の上山郷の肝煎名主であるとともに山中領全域の大惣代をも勤めた名主であった。元来黒沢氏は長尾氏の支族で、天正年間に黒沢平馬尉が下野から移住し代々治部右衛門と称した家である。主屋はその規模の大きさおよび座敷や玄関のつくりから大惣代の住居としての面影を残し、建築年代は江戸中期頃と推定される。